数年前から気になっていたのですが、うちの水田に丸くて白い、2〜3ミリ程度の物体がたくさん浮いています。

こういうものです。
はて?これは何かいな?
と思っていました。
今年の夏頃、JAで次のようなポスターを目にしました。

あ!これや!
で、ここから説明が長くなりますが・・・
水田で稲作をする場合、本来は田植えの前に肥料を投入します。
それだけでは、稲刈りまでに肥料が不足してしまうので、途中で肥料を追加投入します。
これを「追肥」と言います。
この追肥が面倒なので、うちでは「省力タイプ」と呼ばれる肥料を用いています。
これは、追肥で投入する成分を、あらかじめコーティングした状態で投入しておき、本来追肥をするタイミングで、徐々に溶け出すようにした肥料です。
「コーティングしている肥料が、徐々に溶け出す」
と聞いていたので、てっきりコーティングしている材質も、肥料成分と一緒に溶けるものだと思っていました。
ところが、コーティングしているのはプラスチックだったようです。
もちろん生分解性プラスチックらしいのですが、年々その量が増えているように感じます。
ちょっと調べてみると、記事によっては
「生分解性プラスチックは4〜6ヶ月で分解される」
と書いてあるものもありましたが、絶対にそんな事はありません。
現に農協が、
自然界に流れ出さないように
というポスターを張っているくらいなので、1年で分解される訳はありません。
ネットで色々調べていると、2018年に旭リサーチセンターというところが発表している文章をみつけました。
なにしろ専門的な内容だったので、素人の私が完全に理解できたとは思えないのですが、おおまかつぎのような事がわかりました。
土壌中で生分解の
可能性があるといわれる分子量はMw3000。
確実に土壌中で生分解すると言われる分子量はMw500。
陸上で、Mw3000に到達するには5,5年〜7,5年、Mw500に到達するには33年〜45年。
つまり、この文章に間違いが無いのなら、確実に生分解されるにはとんでもない年月が必要になります。
知らなかったとは言え、私はとんでもない物を自分の水田に投入していた事になります。
しかも、さらに怖いと思ったのは次の文章です。
「海洋中は、バクテリア濃度が土壌中よりもはるかに低いので、完全に生分解するには更に長い時間が必要になる。」
水田で稲を作っている間は、どんどん水をいれます。
当然、水田からあふれた水は、川へと流れて行きます。
このあふれた水の中には、写真に写っているプラスチックが入っています。
もう、来年からは絶対にこの肥料は使いません!
こんな肥料が、農協で推奨され、全国の水田で使われていると思うとゾッとします。
posted by 半田 株男 at 16:56| 和歌山 ☀|
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